相続相談に携わる方々との連携
弁護士・司法書士・行政書士の方々
信託実務を担う法務部分のメインプレーヤーです。
「信託法」、「成年後見制度」、「民法(遺言や遺留分等)」、「不動産登記」等の専門知識を駆使した相続や資産管理のアドバイスと、具体的な信託契約書の作成を担当します。
信託設定時の信託不動産に対する「信託を原因とする所有権移転登記手続き」が発生しますし、信託期間中に、信託金融資産を元手に不動産を購入する場合も同様です。また受益者連続型信託の場合には、受益者の交代の都度適切な手続きが必要となります。こうした法務手続面のサポートも当該業務を担当する士業の役割となります。
公認会計士・税理士の方々
多くのお客様は「相続税対策」も含めた節税に関心をお持ちです。税務効率の面からお客様に適切なアドバイスを行う役割となります。また、家族信託に関る税務上の手続き(信託計算書等)の作成が必要な場合も多々あり、信託設計時だけでなく、信託契約後も継続してお客様を支える役割と言えるでしょう。
顧問先オーナーが高齢化している場合、企業の存続・承継問題は欠かせません。企業の存続・承継対策としての家族信託(民事信託)の活用は急速に拡がっています。企業経営者の伴走者として、会計士・税理士の方々の役割は大きいものがあります。
不動産関連の方々
資産管理や相続対策においては、不動産を軸としたアプローチがメインテーマになる可能性があるため、チームには欠かせない存在です。
個々の物件ごとの売買や建築のご提案のみならず、保有資産全体に対するデューデリの役割を果たす役割もお客様からは求められます。
特に、高齢の地主にとって、「地主業(家主業)」を続ける上で、オーナーの認知症対策、事業の円滑な承継、資産の円満な承継についての絶好の切口が「家族信託」です。
FPの方々
現在から老後⇒相続発生まで長いスパンでみたときに、保有資産をどのように使うか・残すかのファイナンシャルプランニングは、とても大切です。
家族信託を活用することにより、お客様の体調や相続に関わらず、超長期での資産運用も可能となります。
短期的なプラニングはもちろん、お客様ご本人と遺される家族の実生活の長期にわたる資金繰りを万全にサポートする役割と言えます。
家族にとって最大利益を図るためには家族信託制度の知識は必須と言えます。
生命保険関連の方々
争族対策・相続税対策・事業承継対策は、不動産と保険をうまく活用できるかどうかが大きなポイントです。一般の方には分かりづらい保険を取り扱う方々は、そのブレーンとなる存在としてとても重要です。
また、保険の検討の中で、お客様のライフプラン(収入・家族構成等)や想いを把握することは必ず必要なプロセスであり、家族信託制度をご紹介することで更にお客様のニーズに合った提案ができることになります。家族信託制度をマスターすることで大きな差別化の武器を持つことになります。
社会保険労務士の方々
社会保険労務士は年金を始めとする老後の資金計画分野でFP的役割を果たすことができます。社会保険の手続きに留まらず、その効果的な活用の仕方にまで踏み込んだアドバイスが今後求められるでしょう。
税務や保険といった他の分野の専門家とチームを組みながら業務領域の拡大を図る絶好のツールが家族信託制度であるといえます。
医療・介護業界の方々
ご高齢の方々、障がいをお持ちの方々とその家族にとっては、「適切な医療・介護」に関る問題と、「資産を適切に活用する」「資産を円満に承継する」という問題とは、切っても切り離せない両輪です。介護保険や社会福祉制度の活用とともに、保有資産を安心して管理し活用できる状況を作ることが、ご本人と支える家族にとって大きな安心に繋がるでしょう。
その意味で、家族信託を学び知っておくことが利用者への情報提供として重要です。
金融機関(証券会社)の方々
地域金融機関や証券会社にとって、主たる顧客の一つが高齢者であることには異論はないでしょう。彼らが保有する資産を有効に活用できる状況を整えることは金融に携わる役割として極めて重要です。
特に信託金銭を管理する口座である「信託口口座」、そして信託有価証券を管理する口座である「信託証券口口座」を適切に案内し、利用を勧めることが家族信託の利用者にとって大切です。
加えて信託組成後は、受託者を窓口とした金融取引が始まります。信託の目的に沿った、適切な信託財産の運用や活用の提案がこれからの金融機関・証券会社の大きな役割となるでしょう。