「家族信託実務ガイドWEB版」の創刊に際し、ご挨拶をさせていただきます。
『家族信託実務ガイド誌(以下「実務ガイド誌」といいます)』は、2016年5月に日本法令様より創刊されました。
実務ガイド誌は、まだ世の中で「家族信託」が拡がっておらず、一般の方々はもちろん、多くの専門職にも、「家族信託はどういうものか?」が理解されていない時代に、家族信託の実務に特化した専門雑誌として先駆的役割を果たしてこられました。
私ども一般社団法人家族信託普及協会は、実務ガイド誌創刊より編集企画に参加させていただき、弊協会の正会員の方々には無料で実務ガイド誌を配布するなど、全国の専門職の方々への弊協会からの情報発信チャネルとしても活用させていただいておりました。
爾来2023年2月号まで28号が出版されて参りましたが、実務ガイド誌の特徴は、
・学術的な論点だけではなく、その名の通り「実務」に則した情報を掲載する
・家族信託の現場実務を担う方々からの寄稿で構成される
ところにありました。
いま改めて実務ガイド誌を創刊から通読いたしますと、初期の頃の記事と後半の記事とでは、次第に寄稿内容が進化していることに気付かされます。
これは即ち家族信託制度に取り組まれた専門職の方々の進化の歴史であり、創刊の頃から取り組まれている先駆者の方々のご努力の賜であろうと思います。
今回事情があり、日本法令様が発行される実務ガイド誌は第28号をもって休刊となりました。
しかしながら、家族信託の市場規模はつい5年前の2017年と比べ11倍以上にも拡大しており(家族信託普及協会アンケート調べ)、家族信託が問題解決の選択肢になり得る相談案件に対応する専門職の絶対数は圧倒的に足りない状況には変わりはありません。
そこで弊協会では、本年4月より『家族信託実務ガイドWEB版』として従来実務ガイド誌が果たしてきた社会的役割を引き継ぎ、「WEBマガジン」という形式で、家族信託に関する情報発信に取り組むことにいたしました。
もちろん、弊協会の正会員の皆様には、実務ガイド誌の過去記事も含め、無料で閲覧いただけます(転載可能な記事のみ)。
加えて、これまでの紙媒体では出来なかった、WEBならではの様々な情報発信の取り組みにも着手して参ります。
慣れない雑誌の編集業務、そしてWEBマガジンという新たなツールの利用など、当初は手探りでの取り組みとはなりますが、皆様のご期待に沿えるよう、そして日本法令様の「実務ガイド誌」が積み重ねて来られた「家族信託の現場実務を担う方々にとってのガイド誌」という役割を果たせるよう、より一層精進していく所存です。
何卒、暖かく見守っていただきますようお願い申し上げますとともに、今後の企画内容に対して忌憚のないご意見・ご要望をお待ち申し上げております。
弊協会が、全国の専門職の皆様の相談・コンサルティング業務の向上・発展に寄与し、さらに皆様が、一人一人のご相談者の安心と幸福のお役に立てる存在となりますことを祈
念して、創刊のご挨拶とさせていただきます。