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#ゼロから始める家族信託・生前対策コンサルティング講座

第17回 ”そのうち客”から家族信託を受注するには顧客育成の仕組み作りが必要

一般公開期間:2024年7月1日 ~ 9月30日

※当記事は2024年7月の内容です。

 相続や家族信託など同じようなサービスを⼠業のみならず、⾦融機関をはじめ⺠間会社が提供している中、業種を超えた競争が激しくなってきています。最近、弊社でもセミナーを開催し、セミナー参加者に期間限定の特典をつけて無料相談誘導をしても、相談、そして、受任につながるケースの割合が⼤きく減っていると実感しています。その原因としては、コロナ禍の影響で気軽にオフライン、オンラインでセミナーに参加したり、最近はWeb上のブログ、YouTubeなどで情報を収集できることから、興味はあるが情報を収集したいという、今すぐサービスは必要ではない”そのうち客”の参加割合が増えていることが理由と考えています。
 そのため、”そのうち客”に、必要なタイミングで、⾃社のサービスを思い出してもらう仕組み作りが必要です。

 今回の記事では、”そのうち客”への顧客育成の考え⽅についてお伝えしていきます。

”そのうち客”は顧客育成と継続的な関係性作りが必要

 家族信託や遺⾔のような⽣前対策は、緊急性が低く、多くの場合、顧客が「そのうち」必要になると考えるサービスです。⼠業や専⾨家が発信する広告、Webなどの情報発信、セミナー開催と実際にその情報を受け取る読者、セミナー参加者のタイミングがずれており、、多くの⽅が今すぐに、認知症対策が必要な状態ではない時点で、⼠業、専⾨家の情報を受け取っています。
 そのため、⼠業・専⾨家側の情報発信、セミナー参加者との情報を受け取った時点以降の継続的な関係を構築することが、家族信託の受任には必要となります。家族信託は、顧客が「そのうち」必要とするサービスであるため、顧客がサービスを必要とするまでの間、定期的なコミュニケーションを通じて記憶に残るよう努⼒することが不可⽋です。顧客が⾃然と「〇〇先⽣に相談したい」と感じるような、信頼関係を築くことが受任のポイントです。
 特に、市場が少⼦⾼齢化と家族信託サービス提供者が増えていることからに直⾯している今、新規顧客との接点づくりをしたあと、家族信託の相談先として他の競合ではなく、⾃社を思い出してもらい、問い合わせを受けるという関係構築が重要になってきます。

新規相談、セミナー参加を顧客情報を取得する場へと意識を変える

 これまでは、新規相談やセミナー開催を受任の場として捉えることが⼀般的でした。確かに、家族信託を必要とする“今すぐ客”も⼀定数おり、家族信託が普及し始めた段階では、家族信託を⼿掛ける⼠業・専⾨家が少なかったため、競合も少なく、“今すぐ客”を相⼿にしたサービス提供でも⼗分に受任ができていました。
 しかし、現在では家族信託の競合が増え、“今すぐ客”の数を奪い合っている現象も発⽣しています。このような状況下では、”今すぐ客”だけではなく、数が多い“そのうち客”にも焦点を当て、初回相談、セミナーを単なる⼀時的な受任をする場としての関わりではなく、⻑期的な関係を築く場であるという意識を変えていく必要があります。
 そのため、新規⾯談、セミナー開催などあらゆる顧客との接点の場を顧客情報を取得する機会として考え、その後の継続的な情報発信をするための顧客名簿をつくっていくことが必要です。

⼠業・専⾨家が”そのうち客”からの受任に必要な顧客名簿とは?

 顧客との関係を構築するためには、まず“顧客名簿”を整えることが重要です。顧客名簿がなければ、継続的な情報を届ける相⼿がいません。顧客との関係を構築するためには、まず“顧客名簿”を整えることが重要です。顧客名簿がなければ、情報発信する相⼿がいないため、誰も読まない無駄なリストになってしまいます。

 顧客名簿には⼤きく分けて⼆つのリストがあります。

1. オフラインでの顧客名簿(名刺、事件簿、セミナー)
2. オンラインでの顧客名簿(SNSなど)

 住所、⽒名、連絡先は事務所通信の郵送やメルマガを配信する際に必須です。顧客の連絡先がわからなければ、送信することもできません。では、どのように顧客情報を取得し、管理していけばよいのでしょうか?その⽅法をまずお伝えします。
 この顧客名簿を育て、継続的に⾃社の事を思い出してもらう仕組づくりをするという発想が必要です。以下、⼆つの名簿の考え⽅について説明します。

 1. オフラインでの顧客名簿   初回相談やセミナーに参加した顧客情報はすべて顧客名簿として活⽤できます。データとして管理していなかった情報もリストとして整理することで活⽤可能です。過去に案件として関わり信頼関係を築いてきた顧客が含まれているはずです。
 これまで顧客情報を取得していなかった場合には、相談受付シート、セミナー受付フォーム、アンケートなどを⽤意し、顧客の⽒名、住所、電話番号、メールアドレスを必須項⽬として記⼊してもらいましょう。また、公式LINEなどを⽤意し、不明点などLINEで継続相談できるという特典を⽤意して、⾃社の公式LINEへの登録誘導も⼼がかえると、LINEの友だち追加を獲得できます。
 オフラインで実際に仕事を通じて信頼を築いた名簿は、事務所のファンになりやすく、メルマガの開封率も⾼い傾向にあります。まずは、事務所内で既存の名簿を作ることから始めましょう。
 2.オンラインでの顧客名簿   note、アメブロ、Facebook、Twitter、Instagram、YouTubeなど各種SNSでは、フォロワー、読者、チャンネル登録数(以下、フォロワー)などのフォロー機能があります。オフラインでは、連絡先などの個⼈情報の名簿を増やすことがポイントだとお伝えしましたが、オンラインでは、このフォロワーを増やすことが重要です。
 フォロワー数が多くなければ、いくら情報を発信しても誰も読んでくれません。⾃社のセミナーや無料相談などの情報を告知するためには広告費をかける⽅法もありますが、それでは広告費がかかり続けます。しかし、フォロワーを増やすことで、⾃⾝が投稿した情報が多くの⼈に届き、シェアやリツイートによって情報が広がりやすくなります。つまり、オンラインを活⽤することでフォロワーに無料で情報を配信し、定期的に情報を届けることができます。フォロワー数をオンラインの名簿と考え、運⽤していく発想が必要です。
 そして、興味を持った⾒込み客からメールアドレスなどの情報を収集できる仕組をつくります。
 弊社では、⾃社HPでのブログやYouTubeを積極的に活⽤しています。投稿しただけでは、”そのうち客”の問い合わせを受けることはできません。ブログやYouTube動画に家族信託冊⼦や無料動画セミナーの申込フォームへのリンクを貼っており、興味がある⽅がメールアドレスやLINEの友だち追加の登録をして閲覧できるという導線をつくっています。閲覧されただけでは、”そのうち客”の問い合わせにつなげることはできません。”そのうち客”に対して、⾃社から積極的に情報を届けることができるように、オンライン上においても個⼈情報を取得するという意識を持ちましょう。

顧客名簿に対して定期的な情報発信を⾏う

 顧客名簿を作った後は、定期的な情報発信が必要です。メルマガ、LINEは無料もしくは低単価で発信できるのでおススメです。事務所通信など紙媒体の資料は、コストと準備に⼿間がかかりますが、顧客が家族信託や遺⾔を⾃ら検討する親世代など、⾼齢者層には効果があります。弊社でも1年に1回、過去に家族信託、遺⾔などを作成した顧客に対して、定期的な事務所通信を発送しています。送付をすると、⾼齢者本⼈から遺⾔の書き直し、家族信託契約書の⾒直しなどの反響を得ています。
 このように、⾃社の顧客名簿の状況に応じた発信が必要です。
 顧客との関係性が弱い名簿では届かない可能性や、読まれない可能性もあることを意識しましょう。情報発信、投稿の内容も⽬的に応じて考える必要があります。⾃社の顧客を常にイメージしてそのお客さんが役に⽴つ投稿、共感を持つような投稿を定期的に届けることによって、⾃分の事務所、そして個⼈のファンとなり何かあった時の相談の窓⼝というポジションを作ることができます。
 弊社でも、初回相談、セミナーでは受任はできなかったものの、その後定期的なメルマガ、LINEなど情報発信を⾏い、1〜数か⽉後に家族信託の再度の相談を受け、受任に繋げていることが多くあります。
 ”そのうち客”に対しては、初回相談、セミナーは、顧客情報を取得する場として考え、その後の継続的な情報発信を通じて顧客に必要なタイミングでと問い合わせを受けることができる仕組みをつくれば、適正対価で家族信託の相談、受任につなげていきましょう。

 まとめ  ・家族信託は、顧客が「そのうち」必要とするサービスであるため、顧客との関係性をつくり、顧客育成をするという考え⽅が必要
・家族信託では初回相談、セミナーを受任の場から顧客情報の取得の場へと意識を変えておく必要がある
・取得した顧客名簿は、定期的なメルマガ、LINE、事務所通信の発送に繋げ、顧客のタイミングで再度の問い合わせために活⽤する

 ⼠業や専⾨家のビジネスは、顧客との関係づくりが何より⼤事です。特に、これからの時代は、低単価での新規開拓ではなく、適正対価で仕事を受注していく、顧客との関係性づくりを⾏っていく必要があります。
 家族信託を提供できる専⾨家が増えてきているからこそ価格ではない、関係性や信頼がある〇〇先⽣、〇〇さんに依頼するという⼈で選ばれていく必要があるからです。

今後、少⼦⾼齢化、⼈⼝減少に伴いサービスを利⽤する顧客が減少していく中、1⼈の顧客との⻑期にわたる関係性づくりが重要となってきます。⼀度関わった顧客と事務所通信、メルマガ、LINEなど、⾃社のお客様がよく使うツールでつながることで⼀度きりで忘れられない関係をつくれるのです。継続顧客、つまり事務所のファンをどれだけつくるのか、というような要素が重要になってきます。

事務所HP:https://s-legalestate.com/
相続・家族信託HP:https://legalestate-kazokushintaku.com/